夏休みが終わるとき二人が存在していれば、会えるのだろうか。
いや、きっと夏休みと同時に、どちらがが終わる。

それは恐らく自分のほうだ、と彼は思った。

どうせもう会えないのなら、今こうして会える間に、思い出を――せめて忘れられない思い出を作ろう。

そのために、二人は夏休みの間中、毎日会い続ける。
一週間と六日の間、ずっと。




第三章
夏の日の思い出は永遠に
終わり