お婆さんからかき氷を受け取ると、二人はいつも通り店の前のベンチに腰掛けた。
だが、今日は二人だけではなかった。

彼の右隣にもう一人、小さな女の子がかき氷を持って座っていたのだ。

さっき感じた違和は女の子のせいだったのだ、と彼は思った。

「こんにちは、」

彼が試しに話しかけても、女の子は一瞥するだけで挨拶を返そうとはしなかった。
四、五才だろうか、彼の二の腕くらいまでしか座高はない。

持っているかき氷は、メロン味。