次の日は珍しく雨だった。
昨日二人で雨とか虹とかの話をしたからだろうか。

そんなことを思いながら、彼はいつも通りかき氷屋さんへ向かった。

彼女はやはりそこにいて、今日は店の中でかき氷を食べていた。
彼もかき氷を買って、隣に腰掛ける。

雨が降っていても気温は高く、蒸し暑い分昨日よりも辛かった。
いちごミルク味のかき氷は、彼の熱い喉を冷やしながら体に染みていく。

「......今日、川行けないね」
「え、どうして?」
「雨降ってるから」
「えーいいじゃん、行こうよー」
「何言ってんの、風邪引くじゃん」
「大丈夫! 馬鹿は風邪引かない!」
「僕は君と違って風邪引きますよ」