男の子が、立ち上がる。 「え、あ、ありがとうございます」 私は、シドロモドロで。 立ち去る男の子の背中には、ガラスのかけらが刺さってた。 「あ、あのっ、名前…なんていうんですか?」 「僕は、九条慶介。一年生です」 男の子、慶介くんが言った。 「失礼ですが、上原愛さんですか?」 え。なんで、知ってるの? 「出雲翔先輩と別れた、って本当ですか?」