保健の先生が言うには、学校祭にも出られるかは五分五分なんだそうだ。



 中学生活最後の、学校祭なのに。



 そのとき、美衣が職員室から出てきた。

「っ」

「あれ、翔じゃん。何してんの?」

 俺は、美衣から目を逸らした。

 けがさせちまったんだ。

 合わせる顔なんて、ない。

「何よ、何怒ってんの?」

 美衣が、俺を睨んでくる。

「べ、別に怒ってねぇよ。それよか、足…大丈夫かよ?」