「相川くん、ありがとう。」

この相川という少女。
確かにいかにも美少女、とした声をしているが、
当人は、色黒で背は低く、出っ歯で団子鼻で、…とお世辞にも美少女とは言い難い。

「大きなお世話です」
ボソッと相川が呟く。

「さて、報告だ。ダイエット班から」

「はい、寮長」
ガタッと音をたて、立ちあがったのは大柄な少女。

縦にも横にも広く、横に関しては普通の少女の2倍はあるのではないか。

「はい、寮長。ダイエット班としての成果ですが、1週間で班員合計マイナス2kgです」

「お、いいペースじゃないか」
昌が大仰に頷く脇で、相川がホワイトボードに書き留めていく。

「はい、寮長。今後もペースを維持し、今学期中には合計マイナス50kgにする予定です」

「よし、今後ともよい報告を頼むぞ。次、化粧班―」