「…いるよ」

「誰だ?誰だ?私の知っている奴か?」


あと、1時間はこの部屋には誰も来ない。
それは美紀が、保証してくれる。
彼女が廊下で立っているのだ。恐らく、聞き耳をたてながら。


「昌も、知ってる人」

「付き合わないのか?」
目をキラキラとさせ、がっつく。さすが、恋に恋する乙女達の会を束ねているだけあって、
恋ばなは好きなのだろう。

「無理だよ」

「乙女会で、応援するぞ?というか、させてくれ。モデルケースとして、記録させてくれ」