チョコレートトラップ

イタズラな笑顔を見せる

ウソタが私に

じわりじわりとにじり寄る。


意外に整っている

ウソタの顔が私へ近付いてくる。


想いとは裏腹に

胸の鼓動が高鳴っていくのを

感じる。


―――なんでウソタに

こんなドキドキしてんのよ、私!


お互いの顔が触れ合うまで

あと数センチのところで

ぴたりと止まると、

ウソタが囁くような声で

とんでもないことを口にした。


「じゃ、ホワイトデーまでで

 いいからさ。

 俺と1ヶ月間の

 “期間限定”で

 付き合ってみない?」


「き、“期間限定”……!」


ウソタの頭の中は

一体どんなことに

なっているのだろうか。


あまりに突拍子もない提案に

私は口をあんぐり開けたまま

固まってしまう。