チョコレートトラップ

「もう、いい加減離してよ。

 昨日のチョコは

 しょうがないから

 ウソタにあげる。

 だから、もう私には

 用ないでしょ」


まくし立てるように

早口に言うと、

私は強引にウソタから

離れようと身体を思い切り

外側へ傾けた。


その瞬間、身体の傾きが

違う方向へと動き、

いつの間にか、私は

ウソタの腕の中に

すっぽりおさまっていた。


―――今度は、何なのよ、もう!


「俺にこんなに

 期待させといて、

 それはないっしょ。ね、磯貝」