チョコレートトラップ

―――この男、今、何て言った?


とんでもない事を

口にした気がするけれど、

私の聞き間違いだよね。


そう自分に言い聞かせるように、

小声で呟く。


「“俺と付き合う”って

 聞こえたのは、気のせい……」


「気のせいなんかじゃねーよ。

 これもなんかの縁だし、

 俺と付き合っちゃおうぜ」


あっけらかんと

言ってのけるウソタの姿に、

ただただ唖然とする。


―――コイツ、

どういう思考回路してんのよ。


ふつふつ怒りが

湧き上がるのをどうにか抑えようと、

深く深呼吸する。


そしてもう一度、

ウソタを下からえぐる様に

視線を向けた。