チョコレートトラップ

やっぱりウソタの口からは

嘘しか出てこないんだ。


こんな事を平気で

口にするだなんて、

怒りを通り越して

可笑しくて仕方ない。


「その手紙だって、

 どうせ偽物なんでしょ。

 もういい?

 私をからかって楽しかった?

 私、凛と約束……」


「まだわかんねーのかよ!

 いいからこっち来い!」


鼻で笑う私とは対照的に、

ウソタは見たことのない

真剣な顔で私の手を取り

ズンズン歩き始めた。


「ち、ちょっと……。

 離してよ!」


私の声なんて

ウソタの耳に届いていないようで、

構わず歩き続ける。


ウソタの勢いに引っ張られ

歩いた先は、3年生の昇降口だった。