チョコレートトラップ

「磯貝がコレを入れたのは

 “俺の下駄箱”。

 磯貝がコレを

 入れたかったのは

 “その下のヒロの下駄箱”。

 俺の言ってる意味、

 分かるか?」


「へ……?」


ウソタの言ってる意味が

イマイチ理解できず、

なんとも気の抜けた声を

出してしまう。


私が入れた下駄箱が、

ウソタのところだって?


……そんなワケないじゃない。


だって急ぎつつもちゃんと

『高橋』て名前を

確認してから開けたんだから。


ウソタの言い分に、

じわじわと笑いがこみ上げてくる。


「こんな時にも嘘つくんだね、

 ウソタって。

 本当、信じられない。

 人をからかうような

 くだらない嘘、どうして

 ウソタは平気でつけるワケ?」