チョコレートトラップ

キッと睨みつけるようにして

ウソタに視線を向ける。


「これから凛と約束してるの!

 ウソタと話す時間なんて

 これっぽっちもないんだから!」


そう。


私にはウソタと話している

暇なんてないんだから。


机に置いたままのバッグを

ぐしゃりと手に取ると、

ウソタの脇を通り抜けようとした。


と同時に、右腕を

勢いよくつかまれる。


「ちょっと、何すんの。

 ウソタには用はない……」


「じゃ、コレってどういう意味?」


イタズラな笑顔で言うウソタが

手にしているものを見た瞬間、

私は全身の血の気が

引いていくのを感じていた。