「やったね!

 芹菜のチョコ、

 高橋くんちゃんと

 持って帰ってくれたんだよ!」


凛に両肩を掴まれ

激しく揺さぶられてる間、

もう一度高橋くんの

下駄箱の中を確認してみる。


―――やっぱり、この中には

上履きしか入っていない。


私のチョコ、高橋くんが

受け取ってくれたんだ!


じわじわと実感が

わいてくると同時に、

胸の鼓動が激しさを増していく。


すっごく嬉しい、

でもちょっと怖い。


揺さぶられ続けながらも、

私はぼんやりと凛を見て

切り出した。