私の問いかけに

こたえようとはしなかったけれど、

少し照れたように

鼻をこする仕草をしてみせた。


申し訳ないな、

と思うと同時に、

心の中がポッと温かくなる。


「保健の先生は、いる?

 いたら、声かけなくっちゃ」


さっきに比べて

気分が良くなったのだから、

このまま保健室に

だらだらと居座ってしまっては

申し訳ない。


ウソタにそう訊ねたけれど、

私の求めていたものと

違う言葉が返ってきた。