ふふっと軽く笑った後、

高橋くんがさらりと、

「でも、今は僕の

 一方的な片想いですから」

と付け加えると、

流れるように身体を戻した。


再度、高橋くんが

歩き始めた次の瞬間、

抱きかかえられていたはずの

私の身体がふわりと浮かんだ。