凛にはこれ以上、

あまり迷惑を掛けたくないけれど、

ウソタに私を守ってもらうなんて、

それこそ自分勝手過ぎる気がする。


だって、建前上、

私とウソタは“付き合ってる”

ことになっているけれど、

そこに恋愛感情があるかと言うと、

それは「ノー」だから。


私の反応をみて、

凛が自分の胸をバシンと

叩きながら威勢良く言う。


「だったらここは、

 ドーンと凛さんに任せなさい!

 芹菜が1人になった時が、

 一番、危ないんだから。

 高橋くん、本気になったら

 何するか分からないんだし、ね」


自信に満ち溢れる凛の姿に、

私はようやくこくんと頷いた。


ここは親友の力を、

思いっきり頼ってしまおう。


1人よりも2人の方が、

心のゆとりも出来やすい

かもしれないし。


「よろしくお願いします」


軽く目をつむりながらそう言うと、

凛が大きく2,3度頷いた。


凛が私の親友で、

本当に良かった。