チョコレートトラップ

凛が、家まで来てくれたの……?


驚きと嬉しさで、

それまで沈んでいた心が

躍り始める。


でも、身体は

反比例するかのように

ずしりと重い。


すっぽり被っていた

布団をはいで、

その場に起き上がろうと

身体をもぞもぞとよじる。


そんなことをしていると、

部屋のドアがゆっくりと開かれた。


「芹菜ー。大丈夫?」


ひょっこり顔を覗かせて

ニカッと笑う凛に、

私も自然と顔が緩む。


まさか、凛が

お見舞いに来てくれるなんて

思ってなかった。


もし万が一、

インフルエンザがうつってしまったら、

と思うと、

メールだってよかったのにと思う反面、

凛に直接話が出来ることに

安心する私もいる。


私が横になっている

ベッドサイドまで近付こうとする凛に、

慌てて声を掛ける。