気持ちが急激に

冷めてしまったとはいえ、

突然、そんなこと

言われてしまうと

心が大きく反応してしまう。


ドクンドクンと音を立てる鼓動に、

身体中が熱を帯び始める。


「た……高橋くんって、

 どんな女の子にでも

 そう言ってるんでしょ?」


赤く染まっているだろう顔を

隠すように手を当てながら、

精一杯の強がりをみせる。


そうだよ、きっと。


こんなに女の子の扱いに

慣れてる高橋くんだもん。


こういう台詞だって、

軽い挨拶を交わす程度のこと

なんだろうな。


そんな私の言葉に、

それまでふわりと笑みを

見せていた顔が瞬時に真顔へ変わる。


ひとつ息を吐いたかと思うと、

高橋くんが口を開く。


「僕、本気だって、

 今、言ったよね?」


それまでのほわんとした言葉からは

想像できないほど、

とても冷たくて鋭い。


私の心も一瞬のうちに凍りつく。