「よ! ウソタの彼女!」


「磯貝さんも物好きよねー」


からかうような声、

もう訊きたくなんかない。


私は頭を勢いよく横に振ると、

後藤先生を真っ直ぐ見て

今度はハッキリと口にした。


「私、ウソタとなんか

 付き合っていません!

 学校内のポスターは

 ウソタのイタズラなんです!」


言い終わった瞬間、

教室内がしんと静まり返る。