その理由はまた今度・・・。

 そんなことを言っていたらもう新入生挨拶になっていた。

 代表の新入生が段に上がる。

 『ざわっ・・・・』

 段に上がったのは私と同じような戦国時代から抜け出してきたような格好をしている男子だった。

 「桜が満開するこの時期に・・・・――――――」

 へ~、この学校に私と同じださい人がいるんだ!!

 あの人も秘密を・・・・?

 ・・・そんなことないよね、私の考えすぎだよね。

 「・・・・―――――新入生代表、井龍 翔」

 井龍・・・・翔・・・。

 自分の名前を言い終わると井龍は段から降りて自分の椅子に座る。

 あの人、声かっこいいな~。

 低すぎないし、高すぎない。

 ちょうどいい声だね。

 そういえば、新入生代表って入試で一番上だった人だよね?

 勉強もできるんだ?

 私は真ん中ぐらいかな。

 良くもないし悪くもない。

 わけのわからない解釈をしていたらもう校長先生の話になっていた。

 「えー、新入生の皆さん入学おめでとうございます・・・・―――――」

 校長先生は・・・・とにかく頭が過疎っていた。

 あ、過疎って賑やかじゃない的な感じの言葉だよ!

 やっぱり年をとると頭が寂しくなるのかな・・・?

 これからの高校生活どんな風になるんだろうか。

 やっぱり友達0のまま3年間過ごすのだろうか。

 一生独身で生きていくのか。

 最後はそんなことを考えながら入学式を終え、教室に戻った。

 もう歯車はこの時からすでに動き始めていたのかもしれない・・・・。