「気にすんなよ。オレ今日は2時限からでさ、余裕あるんだ」 まだスウェットにTシャツのままで髪もぐじゃぐじゃだったけど。 「ありがとう。…あっ電車来ちゃう、またね!ありがとーっ」 私は正しいほうの定期券を通して階段を駆け上がった。 ちょうど電車が来て、ギリギリ電車に乗れた。 ドアと人に挟まれて…あと20分はこのままか。 私はため息をついてまぶたを閉じた。