「誠治くん…」



お母さんは感極まって涙ぐんでいる。



その肩を優しくさする松原さん。



「ありがとう、俊朗さん」



そして、みんなの視線が私に集まる。



私の言葉をみんなが待っている。



何を言おうか…。



「松原彩乃です、よろしくお願いします」