『『彼方の言うとおりだ。ここは使える。』』

双子も賛成した。

『取りあえず全部見てこようぜ。使えるなら掃除しなきゃなぁ。』

桂雅は屋敷の奥へ駆けていった。

『俺は二階を見てくる。』

彼方は階段をのぼり二階に向かった。

二階には大きな部屋とその奥にベランダが一つとその部屋より少し小さい部屋が六つあった。

どこも埃がたまり蜘蛛の巣が張っていた。

『だいぶ使われてないな・・・。』

全ての部屋を確認し彼方は下におりた。

『彼方、そっちはどうだった?こっちにはダイニングルームがあったぜ。』

桂雅は正面の扉を指した。

『その左隣にはトイレと風呂。どっちも男女で分かれてた。あと右隣の部屋はキッチンだった。』

その扉からさらに奥を見てきた千歳が出てきた。

もう一度ロビーを見渡すと彼方は玄関近くにもう一つ扉があることに気がついた。

『あそこは?』

『あぁ、書斎らしいぜ。双子がすごい本の数だって言ってた。』

桂雅は頭をかいて答えた。その時

ガタンッ

両方の階段に下から突然音がした。

彼方達が恐る恐る振り返るとそこには下へと続く道の入り口から双子が顔を出してた。

『この下に面白いものがあった。』

『ついてきなよ。』

双子は手招きし、また下へと降りていってしまった。