『俺は昨日の通り、春夏秋冬 桂雅だ。偵察とかなら任せとけ!』
桂雅は胸を張った。
『百鬼 千歳。あたしも昨日の通り。喧嘩売るなら任せな。』
千歳は持ってきた鉄パイプを地面にさした。
『自己紹介はここまででいいな。』
理都は彼方達を見て確認した。
そして全員が頷くのを確認しカバンから何かを取り出した。
理乃も協力し木々の間にそれを張った。
『これは紙状のホワイトボードもようなものだ。』
理乃は次にカバンからマジックを取り出した。
『『まずは本拠地を決めたいと思う。』』
双子はホワイトボードに地図を貼った。
『本拠地?』
彼方は少しそれが気になった。
『そう、でもこれはあくまで僕達の希望だ。』
『家からでたい、というね。』
双子の目はどこか悲しそうに見えた。
『なるほどな。それは賛成だ。』
『確かにいつまでもあんなとこにいたくないしなぁ。』
千歳も桂雅も元気に頷いた。
『俺も同意だが、何処か良い所でもあるのか?』
彼方は地図を見た。
ここらでそれに適した場所を彼方は知らなかった。
『『はっきり言って見たことが無い。だから今から探しにいくのだ。』』
双子はなぜか偉そうに言った。
『『『マジか・・・。』』』
彼方達は少し肩を落とした。
『といってもそう都合良くはないだろう。家があればそれでいいがなければ広い場所を探してほしい。』
『範囲はこの森の中。この森が最も見つかりにくいと判断した。』
双子は地図上のこの森を指した。

