ついに家に着いてしまった。 「あ…家ここだから…。送ってくれてありがとう。また明日ね」 本当はまだ別れたくはなかったが、そう言った。 「うん。また明日ね。」 そう言うと桜木君は先程通ってきた道を引き返して行った。 遠回りになっても私の事を送ってくれたのだと知ると、胸がキュゥっと締め付けられたような感覚に陥った。 その後桜木君の背中が見えなくなるまで私は見つめていた。