君は太陽~太陽からの贈り物~

そう言うと、アイは私の手を握りながら学校の方向へと向かっていった。



私たちはいつも、バスには乗らない。



バスより歩きのほうがゆっくりしていいし、何よりも私たちはバスの時間に起きれないのだ。



不運なのか幸運なのか、ここにあるバス停は1日に2回しか通らないんだよね。



それも、朝の5時30分と昼の1時15分。



朝にそんなに早くに乗ったら、学校が開いていないし、昼間は完全な遅刻になっちゃう。


だからいつも私たちは歩き。

まぁ、私は歩きのほうが好きだからいいんだけどね。


それよりも…

今の時間が大変だ。

このバス停から学校までは走ってでも40分以上はかかる。



なのに今は7時30分。教室に入らないといけないのは7時50分。



クラス表を見てから教室に入らないといけないのに、この時間だと絶対無理だ。



間に合うわけがない。そう考えた私は、早く動かしていた足をゆっくりにした。