君は太陽~太陽からの贈り物~

はぁ~。

もうなんでこんなにも、かわいらしいのか…

おっと、そんなことを考える時じゃなかった。

「こんな時間から走っても学校に着くわけないでしょう…?」

ため息交じりにそういうと、アイはニヤリとした。

私は不思議に思って、首をかしげながら

「ん?」といった。

そしたら、途端に背筋がぞくっっとした。

私は聞こえてしまったんだ。

6台もの、バイク音が…

そしてそれも、こちらに向かってきていることも…

私は、ぶるぶると震え始めた。

こんなに震えたのは初めてだ。

今まで、手の震えはあったけど、こんなにも体全体が震えたことはなかった。

なにか、何かとてつもなく嫌な予感が頭によぎる。



昔のことが…

昔と何か関係あるのか…


私は、震えを止めようと手に力を込めた。

力を込めると、震えは治まった。

けれど、こんなにも強く手を握っていたら、力が抜けた瞬間倒れこんでしまうことはわかっていたのに…

「るぅ…―るう!!」

はっ、としたときには遅かった。

体中の力が抜けて、コンクリートの上にへたり込んでしまった。