「確かに大島は向井のことが好きだ。
ストーカーに走る動機も十分にある。
しかし、これはそんな大島を犯人に仕立て上げようとする真犯人の巧妙な手口ではないだろうか」

「何でお弁当ごときで、殺人事件っぽくなるんですか?」

「そうですよ。大島君も認めてるんだから、これで解決ですって」

美咲が大島をボコボコにするってことでいいじゃん。
などという恐ろしい提案が上がる中。


先生は一言「早い」と言った。

「お前らさ。もっといろんな線から考えろよ。
ひとつの答えの出し方にばっかに固執して。これだから数学が伸びねーんだよ。
これでLHR潰せると思ったら、開始5分で解決じゃねーか。
あと45分どうすればいいんだよ!!」

「そりゃ先生のせいでしょ」

嘆かれても困る。