「……ここで、少しお話いいですか…?」 あたしは俯いたまま、頷いた。 だって、彼を利用したという思いからどうしても真っ正面から顔を見ることなど出来ない。 それに、昨日の感触を唇に思い出して気持ち悪くなってしまいそうだった。 「あいつの居場所、教えましょうか?」 「え?」 意外な言葉に顔を上げれば、彼の真顔が近くにあった。 目の中の、瞳まで見えるほど近い。 それには、昨日のように真剣な光が灯っていた。 「……ただ、キスしてくれたら、ですけど。」