「ねぇ、陽菜、キスしよう。
恋人になるためのキス。」

「気絶しない程度で、お願いします」

そしてあたし達は、誓いのキスをする。

幼なじみから恋人になるための。




―――ドサッ


ん?



「ちょっと悠。 何であんたが、あたしに覆い被さってんのよ」

「え? 恋人になったんだから、当たり前じゃない?」


…ははははは、こいつ、やっぱりバカだ。


「んなワケないでしょっ!」






あたしの恋人。

キス魔ってだけじゃなく、限りなく手が早いことに気付きました。



お話はここで終わっても、あたしの苦労は終わりそうがありません。








fin.