「何で、生きたいの?君が生きてきた道はただ、汚くて、欲に塗れた道なんだよ?」
「私はその道から外れるはずだったの!!」

彼は小さく、驚きの声をあげた。

私は彼の後ろを見た。
ただの闇が広がる。
その中に彼の後ろにだけある、
大きな扉。

「アナタは"生きる"ことに執着しないの?」
「しないよ」

キッパリと答えられ、私は思わず黙る。