相変わらず変わらない日常を送っていた
毎日クラスで騒ぎ
放課後は部活をサボる
おまけに先公の呼び出しが
1日一回はある
高校に入ってから
こんな日常を送る
でも一ついつもと変わらない事が一つ
それは
けい先輩を廊下の窓から探すこと
「あさみ~けい先輩居るよ!!」
声をかけてきたのはゆうだった
「嘘!!マジで!!どこどこ?」
あわてて廊下に出る
「あそこ!」
ゆうが指差した場所をよくみながら
「あ、ほんとだ~かっこいい!!」
「かっこいいかは別だけどね」
「そんなことないよ!!あたしにとっては誰よりも輝いてるからさ」
そんな馬鹿みたいな会話をしていた
けい先輩は確かにかっこいいとは言いがたい
でもあたしは優しさを知ってしまったせいか
かっこよくしか見えなかった
そんなあたしを見て
「あさみ、こんなになったの久々に見た」
「え、そう?」
ゆうの言うことはそうなのかもしれない
恋なんて中学のときは友達やクラスメートのことで
一杯一杯だったし
あたしなんて恋なんて出来ない
と思っていたからだ
「だってあさみさ~いつから恋してない?ずっとえみにべってりだったじゃん」
えみとは中学のときの大親友
「まあね~、確かにそう考えるとえみが彼氏のような存在だったかも」
「でしょ~、いいんじゃない?彼女もちでも狙っちゃえば?」
「う~んがんばってみようかな?」
けい先輩は付き合って2年が経つ彼女が居た
でもその関係はあまりにも冷め切っているような話を
耳にしていた
「そうしなよ!!応援するからさ」
「うん、がんばる」
あたしの片思いがスタートした