急いで便箋をテーブルに広げて、私はペンを手に取った。


今、思っていることを正直に書こう。

余計なことを書けば、きっと本心ではないことまで余分に伝わってしまう。


離婚のことについては、
こうちゃんと奥さんの二人がじっくり話し合って答えを出すしかない。


私は何かを言えるような立場にはいないのだから。


そう考えた私は、
たった一行だけの短い手紙を書いた。




後から考えれば、
このとき私がもう少し深く考えていたら、
私たち二人の未来は大きく変わっていたのかもしれない。




この手紙が、
私たちを引き裂くことになるとは
このときの私には、想像もできなかった。