ひっく・・。ひっく・・・。

水野が、林のことで嫉妬してるなんて、全然気がつかなかった。

というより、あたしが嫉妬させてたようなものか・・・。

「遥香?なんで泣いてるの?」

「・・・圭汰!!あたしね・・・。
 水野にふられたんだ!!
 そんで今、一人でぼーっとしてたとこっ!!
 てかーもうー元気!!
 ぜんぜん心配しないで・・・って、きゃっ」

林があたしのことを抱きしめてきた。

「・・・っ俺!
 オマエのこと、好きなんだ・・・!
 だけど、海斗に先こされて。」

・・・え?
そんなの、全然、知らなかった・・。

「お願い・・・。俺と付き合って・・・ください・・・。」

「圭汰・・・ごめん・・・。
 今は、誰のことも好きになれない・・
 でもっ!友達で・・。」

「わかってる!!
 それまで待ってるから。」

これが、遥香の新たな恋の幕開けだった。