さっきまであんなにワクワクしとったのに、一気にこれや。
なんなんかな。肝心なとこでいつもうまくいかないねん。
あたしはいっつもそう。
大事なところで失敗して、チャンスを全部逃す。
ほかのことやったらまた頑張ろって思えるけど雪弥のことやったら絶対に無理や。
「―――でさ。って、莉絵?」
「…あ、なんやった!?ごめん、聞いとらんかった…」
「あー、うん、別にええよ。大した話やないし」
そう言うと、雪弥はあたしから視線を逸らした。
―――終わった。
かんっぜんに嫌われた。
なんやねん、なんでこんな風にならなあかんねん。
ほんまあかんわ、あたし。
なんでこう…ここまで阿保なんよ。
はー、呆れる。
自分のことで呆れるってのもおかしいけどな。

