「アイリってさ、ウィッチなんだ?あおいおめめ、きれいだね?」


仲良くなりたくて掛けた言葉。

アイリは、
顔を膨らませて怒ったね…。


「アイリきらいだもん。アズとちがうから!アイリみたいなこ、ほかにいないんだもん!!」



俺は、父上に『強制封印』されていた。


言いたかった。
言ってあげたかった。


父上は『紅』、母上は『青』。
俺は、『紫』だった。


俺も同じなんだよ、って。

本当は…、
言ってあげたかったんだ。


でも、俺は何も言えなかった。
父上からきつく言われていたから。

秘密だって…



幼い俺は、秘密にする理由をあまり理解していなかった。


だから父上に無理を言った。


次にラルファに行く時、
『封印』した時に、
少しでもアイリと同じになりたくて…


『封印』している状態で、

金髪を、黒く染めた。



俺は、ウキウキしてアイリに言ったね。


「みてみて。アイリとおなじ。くろいかみにしたんだ!カッコイイだろ?」


でも、アイリは怒ったね。


「アイリ、くろいかみキライだもん!アランもキライ!」


そう言って、
わぁわぁ泣き出したよね…。