白い光が…、
私の体に染みてきていた。


地下道で、先生の緑の魔力が私の体に入ってきた事もある。
胃に『証』を付けたのだ。


先生の力は、
穏やかで、温かくて、
とても優しくて、安心した…。


マルクの白い力…
冷たくて、氷のよう…。

まるで、魔力自体が人柄を表すかのようだ。

気持ち悪い…


今、まさにそんな力が、
私の心臓に触れようとしていた。


『……もぅ…すこ…し…』

この力を、追い出したい。
その気持ちを懸命に押さえながら、アランに向けて呟いた。



――ドクンッ…



…コンナ事マデシテ、
オ前ニ何ノ得ガアル…?



やめて…、
やめて…こんな時に!

鎮まれ、私の心!
暴走なんてしないで…


あ、
あ…、
心臓が……


…冷たい。


だめ、抵抗したい…
触らないで…



――…暴レテ、イイ…?



『…ア…アランッ!!』