国は、大混乱に陥った。
悪化する状況の中、
それでも尚、ウィッチと対抗出来る力は、ウィッチしか持たない。
絶対の信頼を得ていたマギーに託された。
マギーが指揮を取り、サザエルのウィッチの排除に挑む。
だが…、
国中に渦巻く人々の噂、
誘惑、策略に、負けたのだ。
「我が国のウィッチは敵国の誘惑に堕ちた!」
「ウィッチたちは連盟を作り、ラルファを乗っ取ろうとしている!」
「ウィッチは危険だ!」
ラルファの人口の大半が、力を持たない人々だ。
自分たちの持たない力、想像もつかない力に恐れをなした人々は、
事実、真実とは裏腹に騒ぎ立てる。
彼らの矛先は国外のウィッチに留まらず、仲間にも向けられてしまった。
唯一、王家に忠誠を誓っていたマギー一家にでさえ、
祖父の…、そして人々の疑いの目は向けられた。
マギーも自らが作った対ウィッチ用の城の牢へと囚われた。
徐々に、確実に…
ラルファの人々の手によって進んでゆく『狩り』…
マルクが直接手を汚さなくとも…
マルクのあの気味の悪い笑顔が、私の脳裏に浮かんだ。

