母上の『時』は、 15年前で止まったままだ。 父上やアズの安否も知らされず、国の存続も知らぬまま…、 どれだけ… どんな思いで、母上はいたのだろうと考えると、私の胸は潰れそうになる。 海に囲まれた、 小さな島に、一人。 隠された牢獄に、独り。 15年は、あまりに長い…。