「美紀ーっ!!!」
用事で教室から出て行ってたまっすが慌ててダッシュで戻ってくる。
魂抜けてる私を見て、どうやら慌ててた理由が同じみたい。
「…美紀、見ちゃった?」
「……うん。バッチリと。」
とりあえずまっすに、笑った顔してピースをしてみた。
「…あぁもう…、無理しないの〜。」
背の高いまっすが私を優しく包み込んで抱き締める。
走ってきたまっすだから、制服のセーラーから体温が熱いのがわかる。
ダメだよ、まっす。
まっすの制服、汚しちゃうよ?
涙で。
ぐちゃぐちゃになるからさ。
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