「沢先輩は彼氏と付き合って長いんですか?」
窓から野球部を見ながら沢先輩に聞いてみる。
「一年生の夏休みからだから、二年くらいかな?」
「長いんですね。」
「うふふっ、付き合って別れて付き合っての繰り返しだから丸々二年とは限らないけどね。」
「別れちゃう時もあるんですか?」
意外な恋愛のしくみに驚いて更に聞いてしまう。
「私の彼氏、校内でも有名なヤンチャグループの一員だから悪いこともするのよね。ソレで揉めて別れるから!とか言って1ヶ月後にはまた付き合うかってなるんだよね。」
「……はぁ。」
「ムカつくし、喧嘩多いけど、やっぱり好きだなぁって。」
「………。」
「まずは、岬君と喋らないとね?」
「わかってますよ〜、でも無理ですよ〜。」
「ふふっ。」
沢先輩には話した岬ッチが好きなこと。
同じ野球部の彼氏を使って協力するよ?とも言ってくれたけど、ソレはお断りした。
恥ずかしいし、言えないけど先輩の彼氏怖いし。



