「だってさ~。俺に言うなって話~。てか今更ですか~?って感じだよね~。」
「…………………。」
「……泣くなよ?悲しいこと言われたわけじゃね~んだから。」
「………うん。」
「あちぃな。アイスでも食いに行きますか~。」
「………うん。」
聞けなかった質問の答えを、
聞けたような気がした。
不安で仕方なかったその暗闇から、
光が見える出口を見つけた気がした。
「この恋が終ったとしても、私達が終わったわけじゃないよね?」
「辛いしんどい日々があるからこそ、今の俺らがいるんだろ。失恋したからってなんで俺らが終わらなきゃいけね~のよ。」
「沢先輩も似たようなこと言ってた。」
「んじゃ二回も聞くな。ウジウジしてたらアイス奢ってやんね~ぞ。」
「やったぁっ!!!」
「調子良いっすね~お前。」
さっき気付いた飛行機雲が更に長く伸びていった。
私達もここで止まったりしちゃいけない。



