片想いだったね



「え?」


「今さっきね~。まぁ見事に撃沈したけど、まっすのあの驚いた顔。美紀にも見せてあげたかったわ~。」


「………………。」



そういえばここからまっすの家は近い。歩いて想いを伝えてきたのかなと思いながら慰めの言葉を探した。



「さっき岬ッチとすれ違ったよ。」


「えっ……?」


「元気出しなよ~。」



あぁ、知ってたんだなと私の方が先に慰められてなんだか可笑しい。




「元気だよ?」


「そっすね~。泣いてたら面倒臭いなとか思ってたから助かりますわ~。」


「何よ、面倒臭いって……。」