こうして並んで歩いていくことを当たり前だと思わない。
一緒にいることが当たり前だと思えない。
好きになって二年以上が流れて、一日欠かさず岬ッチを想わない日は無かった。
一瞬でも翼に向いた感情の矛先は、直ぐにまた岬ッチに戻っていったんだよ。
好きの感情か薄まる日も確かにあった。
だけど元に戻るどころか更に大きくなって振り出しに戻り、岬ッチを好きじゃない私なんて私じゃないとさえ思うようになった。
「岬ッチ傘は?」
「無いからそれ貸して。」
まっすの可愛いキャラクターの傘を岬ッチに渡して、
雨が降り続く中、私と岬ッチは一つの傘で身を寄せて、外を歩いた。
相合い傘。
ピンクの傘が私と岬ッチを守ってくれる。



