「ちょっと良い?」
教えろよ~!とその声の主をまだ気付かない私とまっすに、その人は更に大きな声で問いかけた。
「ちょっと良い?って言ってんの!」
上から目線の口調、つり上がった目、カーディガンに手を突っ込み私達を見下ろすその女。
「……何か用?」
乙女モードだったまっすが我にかえって、私は黙っていた。
景子が何故か私達の前で、一年の時に開けたピアスを光らせそこに立っている。
「まっすじゃないから。用事あるのはそっちの人。」
は?まっすじゃないなら、私しかいないじゃんよ。なんなの、相変わらず態度がでかくて腹が立つ。
しかも【人】呼ばわりかよ。
「………何?」
私は戦闘モードに切り替えて景子をジロリと睨む。
一年の時みたいに殴り合いする気?言っておくけど、もう負けないんだから。



