片想いだったね




去年から決めていた夏休み中にある吹奏楽部の地区予選。


正直部員の実力は入賞出来るなんて思っていないけど、予選でも良いから大会に出て部員全員で頑張って出場するのが夢だった。


このまま予選を辞退をすると、活動が少ない吹奏楽部は夏休み前に引退で、私の中学校生活のトロンボーンを終わることになる。


どうしても出たくてミーティングは何度もした。


今さら部活の方針を変える必要はあるのか、自由に楽しくを求めて入ってきた部員がいるのは事実で、自分達三年生のエゴで出場しても良いのか。


勿論出場するからには本気で取り組みたいし、舐めて練習をして欲しくない。


話し合って話し合って、





私たちは地区予選を出場することに決めた。


たかが地区予選でも、私達にとってはされど地区予選なのだ。


練習をするなら今からでも遅いくらい。


土日も削って練習時間も許す限り行うことも決めた。




そうなると、岬ッチと一緒にいる時間は本気で無くなる。


今のこの不安の日々から更に悪化するような気がして怖くてたまらない。