岬ッチと一緒に写真どころか会話すら出来なかった修学旅行。
行く場所全部は楽しいのに、気を抜くと直ぐに岬ッチとみほちゃんの光景がフラッシュバックしてしまう。
そういう時はいつもより無理して明るく振る舞った。
楽しいのに、落ち込んで。
落ち込んではまた楽しむ。
その繰り返しで楽しみだった修学旅行が微妙で終わり、その揺れ動く感情は、修学旅行が終わっても消えることが出来ない。
何度か一緒に帰ってはいたけど、岬ッチは手を繋いでくれることはあの日以来無い。
心無しか、前よりも会話が減り、不安の積み木はまたユラユラ揺れる。
確信は無いよ。
でも気付くんだよ。
なんとなくなんだよ。
でもそう思うんだよ。
岬ッチ…、私から離れていってない?



