片想いだったね




ぽつぽつ話す会話。


やっぱりまだまだ変わらない。


いつもの何十倍一緒にいるのに、時間てあっという間に過ぎていくんだね。


足りない、


足りない、


一緒にいられるだけで幸せなんだから。


せめて、ゆっくり時間が進めば良いのに。





本当にそう思うのに、帰る時間が迫ってきてしまった。


既に暗くなった窓を岬ッチがカーテンを閉めて電気をつける。




「私もう帰らなきゃ。」

「あぁ、うん。」



上着を着て、その場から立つ。岬ッチも何故か上着を着る準備をする。



「何処か行くの?」

「え?いや、まぁ。」

「?」





「せめて、バス停まで…送ろうかなって。」