片想いだったね





「………………。」

「………………。」



またしても無言が続いてしまった。



想い描いていたクリスマスデートじゃなくて、しょんぼりしてしまう。


岬ッチもプレゼントを開けてくれなくて、横に置いたまま、また黙ってテレビを観ていた。





開けて開けて~!


コレね、一目惚れして買ったの!


私が欲しかったくらいだよ~!


大事にしてね?





そんな雰囲気になって甘い時間を過ごせると期待していた分、さっきまでドキドキしていた自分が恥ずかしくなってきた。


やっぱり好かれているなんて、私には思えない。






「漫画読みま~す……。」


敬語で本棚に移動して、せっかくの時間を漫画に費やすことを決めた。つまらないわけじゃないが、息苦しいよ。



「………ねぇ。」



漫画を選ぶ視線を、声がする方向に向ける。